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論文

Emergent spin-1 Haldane gap and ferroelectricity in a frustrated spin-$$frac{1}{2}$$ ladder

上田 宏*; 小野田 繁樹*; 山口 泰弘*; 木村 剛*; 吉澤 大智*; 森岡 俊晶*; 萩原 政幸*; 萩原 雅人*; 左右田 稔*; 益田 隆嗣*; et al.

Physical Review B, 101(14), p.140408_1 - 140408_6, 2020/04

 被引用回数:4 パーセンタイル:26.53(Materials Science, Multidisciplinary)

We report experimental and theoretical evidence that Rb$$_2$$Cu$$_2$$Mo$$_3$$O$$_{12}$$ has a nonmagnetic tetramer ground state of a two-leg ladder comprising antiferromagnetically coupled frustrated spin-$$frac{1}{2}$$ chains and exhibits a Haldane spin gap of emergent spin-1 pairs. Three spin excitations split from the spin-1 triplet by a Dzyaloshinskii-Moriya interaction are identified in inelastic neutron-scattering and electron spin resonance spectra. A tiny magnetic field generates ferroelectricity without closing the spin gap, indicating a unique class of ferroelectricity induced by a vector spin chirality order.

論文

Hole-induced novel spin state within Haldane gap in Nd$$_{2-x}$$Ca$$_x$$BaNiO$$_5$$

佐々木 智生*; 横尾 哲也*; 片野 進; 秋光 純*

Journal of the Physical Society of Japan, 74(1), p.267 - 270, 2005/01

 被引用回数:2 パーセンタイル:19.77(Physics, Multidisciplinary)

ホールを添加した一次元ハルデン系Nd$$_{2-x}$$Ca$$_x$$BaNiO$$_5$$のスピン状態を磁化測定と中性子散乱によって調べた。その結果、スピンガラス的な弱い強磁性の振舞と格子に非整合な動的スピン揺らぎが観測された。さらに、10meV付近にこれまで同系の物質で見られなかった新規な磁気励起が観測された。この励起はホールによって誘起されたスピンクラスターの磁気的運動によるものと推察される。

論文

高レイノルズ数MHDチャネル乱流のDNS

佐竹 信一*; 功刀 資彰*; 内藤 宣仁*; 高瀬 和之; 小瀬 裕男*

第18回数値流体力学シンポジウム講演要旨集(CD-ROM), 4 Pages, 2004/12

乱流は原子炉内でよく見られる現象であり、流体中の乱れのエネルギーによって伝熱機構や流動パターンが大きく変化することがわかっている。特に、磁場中においては流路内の速度分布は壁近傍で特有の速度勾配を持つことが指摘されている。そこで、磁場中における大規模乱流構造を直接計算によって調べた。基礎方程式は直交座標の3次元非圧縮性Navier-Stokes方程式と連続の式である。空間方向の離散化は、流れ方向にフーリエスペクトル法、流れと垂直方向に二次精度中心差分を用いた。また、時間方向には、非線形項は三次精度Runge-Kutta法、粘性項はCrank-Nicolson法で離散化した。一連の解析で予測した磁場中における高レイノルズ数乱流速度分布は、実験値とよく一致することがわかった。本提案の解析手法を使って磁場中における乱流構造を直接計算できる高い見通しが得られた。

論文

Orbital-controlled magnetic transition between gapful and gapless phases in the Haldane system with $$t_{rm 2g}$$-orbital degeneracy

大西 弘明; 堀田 貴嗣

Physical Review B, 70(10), p.100402_1 - 100402_4, 2004/09

 被引用回数:3 パーセンタイル:19.92(Materials Science, Multidisciplinary)

整数スピン一次元ハイゼンベルグ型反強磁性体(ハルデン系)は、強い量子スピン効果によって生じるスピンギャップ状態が興味を持たれ、理論実験の両面から盛んに研究されている。本論文では、$$S$$=1ハルデン系における軌道自由度の効果を調べるため、$$t_{rm 2g}$$軌道縮体ハバード模型一次元鎖の基底状態を数値的手法によって解析した。フント結合が小さい場合は、反強磁性/強的軌道状態をとるが、これはスピンギャップのあるハルデン状態に対応している。一方、フント結合を大きくしていくと、ギャップレスの軌道励起を持つ強磁性/反強的軌道状態への相転移が起こることがわかった。

報告書

ハルデン炉を利用した日本の燃料照射研究; ハルデン共同研究(2000-02年)の成果(共同研究)

ハルデン共同研究合同運営委員会

JAERI-Tech 2004-023, 38 Pages, 2004/03

JAERI-Tech-2004-023.pdf:1.85MB

日本原子力研究所は国内の諸機関との間でノルウェー・ハルデン市にあるハルデン沸騰型重水原子炉(HBWR)を利用した複数の共同研究を行っている。これらの共同研究は、OECD/NEAハルデン原子炉計画(ハルデン計画)への原研の加盟期間の更新に合わせて、3年ごとに更新する共同研究契約に基づいて実施している。本報告書は、各共同研究について、その目的,内容及び2000年1月から2002年12月にわたる3年間の研究で得られた成果の概要をとりまとめたものである。今期3年間には、7件の共同研究を行った。このうち2件は契約期間内に研究を終了し、残り5件は次期期間(2003.1-2005.12)でも継続して研究を実施することとなった。研究の多くは軽水炉燃料の高燃焼度化に対応した改良燃料や被覆管の照射挙動研究及びプルサーマルの本格導入に備えたMOX燃料の照射挙動研究である。

論文

Structural integrity of cross-flow type mercury target

粉川 広行; 石倉 修一*; 羽賀 勝洋; 木下 秀孝; 神永 雅紀; 日野 竜太郎

Proceedings of ICANS-XVI, Volume 3, p.1295 - 1304, 2003/07

水銀ターゲットでは、パルス陽子ビームが水銀ターゲットに入射する際、水銀の急激な熱膨張によって圧力波が発生,伝ぱする。そのため、SUS316L製の水銀ターゲット容器には、過大な動的応力が発生し、ターゲット容器の構造健全性に影響を及ぼす可能性がある。そこで、水銀ターゲット容器、特にビーム窓の構造健全性を評価するために、1MWパルス陽子ビーム入射条件下での動的応力挙動を有限要素法によって解析した。半円筒状、及び平板状ビーム窓を持つ2種類のターゲット容器を解析モデルに用い、両者の結果を比較した結果、圧力波によってビーム窓で発生する動的応力が2次応力として取り扱うことが可能であり、平板状ビーム窓を持つターゲット容器が半円筒状ビーム窓のターゲット容器よりも構造的な観点から有利であることを明らかにした。併せて、セイフティーハルの構造強度評価を行い、健全性が確保させることを明らかにした。

報告書

水銀ターゲットにおける核破砕生成物の熱化学的挙動の推定

小林 薫*; 神永 雅紀; 羽賀 勝洋; 木下 秀孝; 麻生 智一; 勅使河原 誠; 日野 竜太郎

JAERI-Tech 2002-005, 118 Pages, 2002/02

JAERI-Tech-2002-005.pdf:9.71MB

核破砕水銀ターゲットシステムの放射線安全を検討するにあたり、核破砕反応で生成される核破砕生成物の化学形態を明確にしておく必要がある。大量の核破砕生成物が存在するターゲット容器内の水銀について、水銀中の核破砕生成物の化学形態を、2元状態図と核破砕生成物の生成量に基づく熱化学平衡計算に基づき推定した。その結果、水銀は、Al, As, B, Be, Bi, C, Co, Cr, Fe, Ga, Ge, Ir, Mo, Nb, Os, Re, Ru, Sb, Si, Ta, Tc, V, Wを元素状態で、Ag, Au, Ba, Br, Ca, Cd, Ce, Cl, Cs, Cu, Dy, Er, Eu, F, Gd, Hf, Ho, I, In, K, La, Li, Lu, Mg, Mn, Na, Nd, Ni, O, Pb, Pd, Pr, Pt, Rb, Rh, S, Sc, Se, Sm, Sn, Sr, Tb, Te, Ti, Tl, Tm, Y, Yb, Zn, Zrを無機水銀化合物として溶解することがわかった。一方、セイフティハル内の冷却水については、冷却水中の酸素の核破砕反応で生成するBe-7がメンテナンス時の外部被曝の主要因となる。そこで、Be-H$$_{2}$$O系を対象とした熱化学平衡計算により冷却水中のベリリウムの化学形態を推定した。その結果、ベリリウムの冷却水中でのモル分率が10E-8以下では、陽イオン(BeOH$$^{+}$$,BeO$$^{+}$$,Be$$^{2+}$$)の形態で冷却水中に存在することがわかった。

報告書

リブ付き狭隘矩形流路における限界熱流束,1; 実験装置と予備実験

木下 秀孝; 寺田 敦彦*; 神永 雅紀; 日野 竜太郎

JAERI-Tech 2001-061, 43 Pages, 2001/10

JAERI-Tech-2001-061.pdf:5.21MB

陽子ビーム窓やセーフティハルの構造設計では、冷却水量を低減して中性子吸収量を抑制する観点から、低流速の狭隘流路構造とする必要がある。低流速で高熱伝達率を維持するために、製作性の良い2次元リブ付き流路に着目して、安全性にかかわる限界熱流束(CHF)を調べる実験に着手した。本報では、従来のリブ付き流路における熱伝達特性をまとめ、さらに、実験装置の概要と予備実験の結果を報告する。予備実験では、リブのない流路に対して壁面摩擦係数は約3倍,熱伝達率については約2倍の値を得、限界熱流束は従来のモデルとほぼ同一の値を示した。

論文

Neutron scattering study of linear-chain Haldane compounds NDMAZ and NDMAP

目時 直人; 小池 良浩; 松岡 由貴; 小林 達生*; 山下 正廣*

Journal of Magnetism and Magnetic Materials, 226-230(Part.1), p.414 - 416, 2001/05

NDMAZ及びNDMAPのQ(0 0 0.5)における磁気励起スペクトル測定の結果、NDMAZでは約1.7meVと約3.5meVに、NDMAPでは約0.6MeVにギャップを観測した。これらの値は帯磁率の結果から予想される値とだいたい一致している。さらにこれらの励起の分散関係及び磁場依存性の測定を行った。その結果、0Tにおける0.6MeV付近のピークがゼーマン効果によって分裂し、5Tではギャップは0.2MeV以下まで減少した。さらに、比熱測定によって報告されている臨界磁場(H$$_{C}$$~6T)以上の磁場を加えたところ、H$$_{C}$$以下で観測されていた2つの励起が観測されなくなった。これはH$$_{C}$$でエネルギー順位が交差し基底状態が入れ替わったことによると考えられる。さらに反強磁性秩序状態について調べるために、中性子弾性散乱を行った。おもにQ(0 0 0.5),(1 0 0.5)等の反強磁性の散乱ベクトル近傍を注意深く測定したが、秩序状態に伴うブラッグピーク観察されなかった。

論文

Neutron scattering studies in the linear-chain Halden materials, NDMAZ and NDMAP

小池 良浩; 目時 直人; 森井 幸生; 小林 達生*; 石井 ともひこ*; 山下 正廣*

Journal of the Physical Society of Japan, 69(12), p.4034 - 4042, 2000/12

 被引用回数:6 パーセンタイル:46.54(Physics, Multidisciplinary)

NDMAZ及びNDMAPのQ(0 0 0.5)における磁気励起スペクトル測定の結果、NDMAZでは約1.7MeVと約3.5MeVに、NDMAPでは約0.6MeVにギャップを観測した。これらの値は帯磁率の結果から予測される値とだいたい一致している。さらにこれらの励起の分散関数及び磁場依存性の測定を行った。その結果、0Tにおける0.6MeV付近のピークがゼーマン効果によって分裂し、5Tではギャップは0.2MeV以下まで減少した。さらに、比熱測定によって報告されている臨界磁場(H$$_{c}$$~6T)以上の磁場を加えたところ、H$$_{C}$$以下で観測されていた2つの励起が観測されなくなった。これはH$$_{C}$$でエネルギー準位が交差し基底状態が入れ替わったことによると考えられる。さらに反強磁性秩序状態について調べるために、中性子弾性散乱を行った。おもにQ(0 0 0.5),(1 0 0.5)等の反強磁性の散乱ベクトル近傍を注意深く測定したが、秩序状態に伴うブラッグピークは観察されなかった。

報告書

小規模活性金属粉酸化安定化状態確認試験

小松 征彦*; 藤原 優行*

JNC TJ8430 2000-001, 55 Pages, 2000/03

JNC-TJ8430-2000-001.pdf:4.82MB

ハル等を処理・処分する上で、発火爆発し易い活性金属粉(ジルカロイファイン)の安定化が重要な問題となる。安定化対策の一手段として、ジルコニウムファインを用いて、673$$sim$$873kにおける水蒸気酸化試験を行った。ファインの酸化安定化状態は、重要変化測定、SEM観察、X線回折、及び簡易な着火試験により調べた。得られた結果を次の通りである。(1)高温水蒸気中での酸化処理後のファインには、ZrO2酸化物とZrH2水素化物が形成された。温度が高くなるほど、ZrO2の形成割合が増加した。(2)重量変化から推定したZrO2形成割合は、673k$$times$$7h処理後ファインで約24mass%、873k$$times$$7h処理後ファインで約96mass%であった。(3)673k$$times$$7h処理後ファインは試験前ファインと同様に発火したが、723k以上にて処理したファイン(ZrO2形成割合64mass%以上)は発火しなかった。

報告書

HASWS貯蔵廃棄物取出技術調査

小松 征彦*; 和田本 章*; 浅尾 真人*

JNC TJ8420 2000-003, 99 Pages, 2000/03

JNC-TJ8420-2000-003.pdf:5.47MB

高放射性固体廃棄物貯蔵庫(HASWS)には、ハル等の廃棄物を収納した容器が投棄貯蔵されている。HASWSには、投棄された廃棄物を再度取り出す設備が設置されていないため、将来的に廃棄物を取り出す際には、設備を設置する必要がある。本報告では、原子力関連施設に限定せず、国内外で実績のある類似施設および広く工業的に用いられている技術で適用可能と考えられる装置を調査した。その結果を基にHASWSの取出装置に要求される技術要件と比較し、その適用性を検討した。この結果、国内外でHASWSに類似した施設及び全ての技術要件を満たす装置は見つからなかった。HASWSに取出装置を設置するためには、既存技術の改良あるいは建家の改造が必要であることがわかった。また、HASWSの取出装置に要求される既存技術適用のための開発課題及び建家の改造項目を抽出した。

論文

ハルデン拡大計画会議

中村 仁一

核燃料, (31), p.31_21 - 31_22, 1999/06

ハルデン拡大計画会議が、1999年5月にノルウェーにローエンで開催された。この会議はノルウェーのハルデン炉を中核として現在20ケ国が参加しているOECDハルデン原子炉計画(Halden Reactor Project)から得られた燃料・材料照射研究とマンマシン研究の成果等を討議する会議である。このうち燃料・材料照射研究の会議は次の6つのセッションよりなり、計65件の発表があった。(1)UO$$_{2}$$-MOX-Gdの熱特性(15件)。(2)IASCCと水化学効果(10件)。(3)FD放出(17件)。(4)PCMI,被覆管クリープ、リフトオフ挙動(7件)。(5)過渡時挙動と燃料健全性(7件)。(6)被覆管水側腐食とクラッド形成(9件)。本稿では、各セッションの内容を紹介している。

報告書

ハンデル負荷追従試験解析のためのFEMAXI-ATRコードの改良・整備

斎藤 裕明*; 入谷 佳一*

JNC TJ8440 99-003, 156 Pages, 1999/03

JNC-TJ8440-99-003.pdf:2.72MB

負荷追従運転時の燃料棒照射挙動を評価するため、設計コード(許認可コード)の改良・整備を実施する。本設計コード「FEMAXI-ATR」燃料サイクル開発機構(旧動力炉・核燃料開発事業団)が、日本原子力研究所によって開発された水炉用UO2燃料挙動解析コード「FEMAXI」をベースに、MOX燃料も取り扱えるよう開発したものであり、コードの基本構造は公開コード「FEMAXI」とほぼ同様である。今回の改良・整備にあたっては、負荷追従試験データを用い、負荷追従運転時の出力変化による燃料棒内圧及び燃料棒伸びの挙動を模擬できるように解析モデルの改良を実施した。また、「FEMAXI-ATR」コードを用い、追従運転時における燃料棒照射挙動の詳細について評価・検討を実施した。

報告書

OECD/NEA,SCORPIO-VVERプロジェクト; VVER型原子力プラントの炉心監視機能の高度化

鴻坂 厚夫; 鈴土 知明

JAERI-Review 99-012, 22 Pages, 1999/03

JAERI-Review-99-012.pdf:1.1MB

旧東欧支援の一環として、西側PWR用に開発された炉心監視システムSCORPIOを旧ソ連型PWRプラント(VVER)に移植するOECD/NEAプロジェクトが科学技術庁の財政的支援により1996~7年度に実施された。プロジェクトはSCORPIOの開発元であるノルウェーハルデン炉計画と、設置先であるチェコ電力公社ドゥコヴァニ・プラントが中心となって実施された。報告者らはプロジェクト運営委員会の日本代表を勤め、プロジェクト実施に関して技術的なアドバイス等を行うことによりプロジェクトの運営に参加した。本報告書はプロジェクトの概要と技術的情報をまとめたものである。

報告書

ミハルゾ法未臨界度測定における統計誤差の低減化

羽様 平

PNC TN9410 98-073, 48 Pages, 1998/08

PNC-TN9410-98-073.pdf:1.36MB

ミハルゾ法による未臨界度測定において、測定に付随する統計誤差を理論的に検討し、誤差を低減するための解析手法及び誤差の測定条件依存性を明確にした。統計誤差が従う理論式を原子炉雑音及び周波数解析の誤差理論より導出し、測定対象に固有の条件(即発中性子減衰定数等)や解析時の条件(周波数解析時の分解周波数幅等)に対する統計誤差の依存性を明らかにした。導出した理論式を用いて推定した誤差は測定値のばらつき(標準偏差)をほぼ再現しており、統計誤差を理論的に推定できることが確認できた。理論式を基に解析条件依存性を検討した結果、測定対象に応じて最適な解析条件が存在することが分かった。解析条件を最適にすると、最適にしない場合に比べ統計誤差が半分に低減され、同程度の統計誤差を得る場合の測定時間を4分の1に短縮することができた。本報告で導出した統計誤差の理論式を用いると、DCA実験体系における測定結果から他の測定体系で測定した場合の測定時間と統計誤差の関係を予測することができる。再処理施設に代表される溶液燃料体系の場合を予測すると、実効増倍率0.90を統計誤差1%で得る場合の測定時間は3秒程度となる。

報告書

ハルデン炉照射試験用燃料要素の製作 -DuplexタイプのMOX-Gd燃料の製造技術開発-

加藤 正人; 豊島 光男; 飯村 直人; 上村 勝一郎

PNC TN8410 97-065, 147 Pages, 1997/03

PNC-TN8410-97-065.pdf:64.31MB

水炉用MOX燃料の高燃焼度化を達成する方策として有効な,ガドリニア添加MOX燃料の照射挙動及び健全性評価を目的に、ノルウェーのハルデン炉で行う照射試験用燃料として中空ペレットスタックの中空部にガドリニア棒を挿入したDuprexタイプ燃料を含む24本の燃料要素を製造した。本報告書では、照射試験燃料製造の過程で得られた種々の知見について、ガドリニア棒の開発、燃料ペレットの製造及び燃料要素の加工の各段階に分けてまとめた。1. ガドリニア棒の開発バーナブルポイズン量を同一に保ちながら、セラミック棒の強度を保持するためGd2O3棒以外に、希釈材を添加した太径の棒も開発することにした。そのため、希釈材としてZrO2を採用した。Gd0.405Zr0.595Oy、Gd0.5Zr0.5Oyの試料を製作し、融点、熱安定性等の測定を行った。融点はそれぞれ、2510$$^{circ}C$$及び2360$$^{circ}C$$を得、Gd0.405Zr0.595Oyは蛍石型構造が安定で、1700$$^{circ}C$$まで形状変化がなく、Gd0.5Zr0.5Oyはパイロクロア構造が現れることを確認した。また、照射材料としてGd0.405Zr0.595Oy及びGd2O3の細径長尺棒を押し出し成形で製作し、1700$$^{circ}C$$まで形状が変化しないことを確認し、照射材料として十分に供与できることを確認した。2. 燃料ペレットの製造(1) 使用する原料粉末の焼結特性を把握し、対策を施す(本試験においては、使用するPuO2粉末を粉砕することにより焼結性を向上させ、一方の天然UO2粉末は、800$$^{circ}C$$で熱処理することにより焼結性を抑制し両者の焼結時の収縮特性を合わせた。)ことによりペレット密度約95%TDを得ることが出来た。(2) ウイズドロアル式プレス機での成形時の上下圧バランスの状態を、上パンチ停止後にダイ停止させることにより、焼結後のペレット形状が台形になるのを防ぐのに適切な条件であることを見い出した。3. 燃料要素の加工ガドリニア棒入り燃料要素の製造は、半自動で行ったことから特に問題は発生しなかった。しかし、今後、大量生産を可能にするためには、自動化は不可欠である。そのため、設計段階での工夫が必要である。特に、ガドリニア棒径と中空ペレットの内径の差は、自動化レベルとの兼ね合いで最適化を図る必要がある。

報告書

新型転換炉実証炉燃料のHBWRにおける負荷追従試験(7) IFA-554ロッド1、2、3、4、6の照射後試験結果及びIFA-554/555最終報告書

上村 勝一郎; 河野 秀作; 矢野 総一郎; 加藤 正人; 森平 正之; 森本 恭一; 菊池 圭一

PNC TN8410 97-038, 447 Pages, 1997/03

PNC-TN8410-97-038.pdf:195.11MB

ハルデン炉において、ATR実証炉燃料の負荷追従照射試験(IFA-554/555)を実施した。照射後試験のうち、すでに非破壊試験については全7本を、破壊試験については2本(IFA-554ロッド5及びIFA-555ロッド1)について結果を取りまとめた(既報第4$$sim$$6報)。本報告では、残る5本(IFA-554ロッド1,2,3,4,6)の破壊試験結果について解析・評価するとともに、全7本の照射後試験結果について最終報告書として取りまとめた。得られた結果は、以下の5点である。(1)被覆管の軸方向の微小塑性変形の蓄積による燃料棒伸び量の増加及び燃料温度の周期的変化によるFPガス放出率の顕著な増加が見られなかった点から、負荷追従運転は定常運転に比して燃料挙動に顕著な影響を与えなかったと考えられる。(2)破損した燃料棒のうち2本の燃料棒(IFA-554-1及びIFA-555-1)は、使用した被覆管が腐食感受性が高いこと及び他の燃料棒に比べて高い線出力を経験していることから、異常な酸化により燃料破損したと推察した。(3)破損した燃料棒のうちIFA-554-5については、燃料初期に温度計装が断線した際、シール部からの水分混入による水素化、あるいは、製造時に被覆管内に残留した水素あるいは水分による被覆管内面からの水素化により破損したものと推察した。(4)上部クラスターのIFA-554-4,5,6の下部Zry-2ディスク充填部で被覆管に膨れ変形が生じたが、上記(3)と同様の原因によりZry-2ディスクが水素化したためと推察した。(5)被覆管内部の水素化の原因として、加圧溶接部の溶け込み深さの検査基準が明確でなかったことから、この部分から水分が混入したとも考えられたが、断面金相試験からリークのなかったことを確認した。

報告書

ATR実証炉燃料の出力急昇後照射後試験(その1.IFA-591非破壊照射後試験結果報告)

上村 勝一郎; 矢野 総一郎

PNC TN8410 97-066, 300 Pages, 1997/02

PNC-TN8410-97-066.pdf:114.19MB

新型転換炉(ATR)実証炉燃料の開発の一環として、実証炉用MOX燃料の標準燃料及び改良型燃料(Zrライナー付き被覆管)について破損限界及び出力過渡変化時の照射挙動を調べることを目的として、ハルデン炉においてATR実証炉仕様燃料の出力急昇試験(IFA-591)を実施した。この出力急昇試験後の燃料について、非破壊の照射後試験を実施し、その結果を解析・評価した。得られた結果は、以下の5点である。(1)外観観察からは、異常な傷、クラック、変形等は認められず、被覆管が健全であることを確認した。なお、出力急昇試験を通じて一部の被覆管表面の酸化が進行した。(2)プロフィロメトリの結果、燃料ロッドには特に異常は観察されなかった。なお、各燃料ロッドに平均で0.1$$sim$$0.4%の外径増加があった。(3)渦電流探傷の結果、被覆管には異常な信号変化は認められず、健全であることを確認した。確認された信号の乱れや変化は、スペーサー部の酸化膜、端栓等の構成部材によるものであることを確認し、特にペレット高さに対応した周期的な変動は、ペレットリッジ部でのPCMIによるものと推定した。(4)$$gamma$$スキャニングの結果、特異な事象は観察されなかった。軸方向の燃焼度分布について、ほぼ一定であるか、軸方向上部に向かって低下することを確認した。また、Csがランプ試験を通じて、ペレットから放出され、ペレット界面へ移動したことが観察された。(5)中性子ラジオグラフィの結果、11本中8本の燃料ロッドについて、最上段ペレットの上面にペレットの破砕が観察されたが、これ以外には燃料スタック及び被覆管とも異常は観察されなかった。また、これらの結果をもとに引き続き予定されている破壊試験について、サンプルの設定根拠をまとめた。

報告書

実ハル圧縮試験

小原 浩史*; 五十嵐 登*

PNC TJ8164 96-009, 261 Pages, 1996/09

PNC-TJ8164-96-009.pdf:12.32MB

沸騰水型原子炉(Boiling Water Reactor,BWR)商用炉で照射した使用済み燃料被覆管せん断片(ハル)を不活性ガス気流中で圧縮・減容し、発生するジルカロイ微粒子(ファイン)及び気中に移行する放射性核種に係わるデータの取得試験を実施し、以下のような結果を得た。(1)酸洗浄後のハルの内面には、ウラン、セシウム等の核分裂生成物が付着している領域が認められた。(2)ハル外表面最大酸化膜厚さは30$$sim$$60$$mu$$mで、文献データと同等の範囲であった。(3)ハルの圧縮時に発生したファイン重量は約0.2$$sim$$0.3gで、圧縮したハルの重量(約32$$sim$$33g)の0.5$$sim$$1.0wt%であり、燃焼度の増加に伴なって多くなる傾向が認められた。(4)32$$sim$$33gのハルを圧縮した時に気中に移行したファインの重量は、1mg以下であった。(5)ハルの圧縮時に発生したファインの粒径は1$$mu$$m以下のものから100$$mu$$m以下のものまで観察された。発生したファインの粒径は1$$mu$$m以下のものから100$$mu$$m以上のものまで観察された。発生したファインの粒径別個数頻度では10$$mu$$m以下のものが大半であった。(6)電子線微小分析装置(Electori Probe Micro Analyzer,EPMA)による観察結果では、ファインは全て酸化物と推定された。(7)ハル中のトリチウムの吸蔵量を、ORIGEN-2コードを用いた計算による燃料中の生成量の60%と仮定した時、ハルの圧縮時に気中に移行するトリチウム量は、圧縮したハルのトリチウムの吸蔵量の10^-3%以下であったが、燃焼度の燃焼度の増加に伴なってわずかに大きくなる傾向が認められた。

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